パールボールやゴールドボール(大きめで初心者向けです)を使ってヤムナボディローリング(YBR)の基本の動きをマスターすると、ボールが接触するさまざまな場所で、ボールと自分の身体がコミュニケーションをとるような感覚になると思います。その中で特に重要なのは、硬くなっていた筋肉や腱の緊張状態がほぐれ、「リリース」される感覚です。初心者の方は、まず、その感覚を覚えましょう。
リリースされる感覚を覚えると、どの場所に、どれくらいの圧をかけると効果的なのか、自分で分かってくると思います。シルバーボールは、パールボールより硬さがあるので、より筋肉や骨を感じやすいというメリットがあります。
慣れればさまざまな部位に使えますが、特に効果を発揮しやすいのは、太ももの前側、大腿四頭筋のワークです。大腿四頭筋は4つの筋肉が束になって存在していますが、ほとんどの人は、お互いの筋肉がくっ付いた状態になっているかと思います。大腿四頭筋のワークの中に、お互いに付着している4つの筋肉を引き離すクロスファイバーという動きがあります。シルバーボールは、より筋肉への引っ掛かりがあり、くっ付いてしまった筋肉をかき分け、横方向に引き剥がすのに大きな効果を発揮します。
シルバーボールは、骨に対してもより強い刺激を与えられるので、自分が必要だと考えている部位について、小さく的を絞ってアプローチすることもできます。
例えば、背中のワークについては、パールボールと比較すれば、より背骨の突起をしっかり捉えて上に引き上げることができるので、骨のアライメントを整える上でも、より効果を期待できるはずです。
パールボール、ゴールドボールで、基本的な動きをマスターし、リリースの感覚を十分に身につけたら、ぜひシルバーボールにステップアップしてみてください。
なお、刺激に敏感なお腹や胸(肋骨)、サイドライン(体側)をシルバーボールからスタートすることは推奨していませんので、充分に注意をしてください。