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25.05.23

<イビサ島通信#2> イビサ島で行われたスペシャルメニュー「股関節置換手術の準備とリハビリに特化したプログラム」の内容は? 

前回の<イビサ島通信#1>では、ヤムナ・ゼイク女史から近況報告がありました。その中で話題に挙がった「股関節置換手術の準備とリハビリに特化したプログラム」のトレーニングに、ヤムナ資格トレーニングティーチャー鈴木智さんが参加しました。今回は鈴木さんがイビサ島の印象と共に、スペシャルプログラムについてレポートします。
「股関節置換手術の準備とリハビリに特化したプログラム」のトレーニング中。ゴムバンドを足の甲に引っかけて、自力で膝の曲げ伸ばしをさせることにより動きをチェックする。手術後のリハビリでは、正しい方向に筋肉が動いているかどうか確認することが重要になる。
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text_Ken Ishida

4月後半、イビサ島に行きました。初めての訪問です。ヤムナさんの自宅とスタジオを訪ねました。イビサ島の気候は想像していた通り穏やかで、爽やかな風が吹き、とても過ごしやすかったです。

レストランでは魚介類、野菜が充実していて、美味しいものがたくさんありました。フィンガーフードであるピンチョスを楽しみましたし、もちろん、さまざまなタパスも。その中でも特に印象に残り気に入った料理は「ピミエントス・デ・パドロン」です。青唐辛子をオリーブオイルで揚げ焼きにしたものですね。定番料理なのですが、ワインにとても合います。

食の話はこれくらいにして、今回、イビサ島で行われたプログラムの話をします。「股関節置換手術の準備とリハビリに特化したプログラム」というスペシャルメニューのトレーニングです。ヨーロッパ各国からヤムナのプラクティショナーが参加して、4月25日から28日までの4日間行われました。

「股関節置換手術の準備とリハビリに特化したプログラム」という、かなり限定的な症例に対するプログラムになっていますが、それには理由があります。ヤムナさん自身が、数年前にその手術を受けているので、同じ悩みを持っている人に対して、経験を踏まえた形でサポートができるという思いからプログラムを作成しています。

元々ヤムナメソッドは、ヤムナさんが娘のヤエールさんの出産時に傷めた股関節を、自分で治したことをキッカケに生まれました。数年前に股関節の置換手術を受けるまでは、ご自身の知見とメソッドで良い状態を維持されていたのも凄いことですが、手術前後に有効なアプローチ法を実体験を踏まえた上で共有してくださることには頭が下がる思いです。

今回のトレーニングはもちろんボールワークもありますが、「どのように身体を使っているのか」「どの動きを修正するべきか」といったエクササイズ/リハビリ的な要素が多いことも特徴的です。ゴムバンドを使用して、股関節の動きを確認、修正、強化なども実施しました。

僕自身も左股関節のハマりが良くないという自覚があるのですが、股関節の奥にある「深層外旋筋」という筋肉の活動が低下していることが今回わかりました。

ヤムナのワークは、骨を刺激しながら骨格のアライメント(配列)を整えることに主眼を置いていますが、それと同時に周囲の筋肉の活動を増やし、正しい位置で、正しく骨を動かすことの大切さを再認識する機会となりました。

今回のトレーニングのテーマは、大きく分類すると次のようになります。
●術前にどのような準備が必要か
●術後の回復をどう安全に・効果的に導くか
●股関節にまつわる幅広い問題に対するヤムナメソッド独自のケア方法

今秋11月にヤムナさんが来日して、同じ内容のトレーニングを直接指導で行うことが決まりました。対象はヤムナボディローリング(YBR)認定プラクティショナーです。術前、術後に関わる方はもちろん、股関節に特化した知識をさらに深めたい方にも極めて実践的で学びの多い貴重な4日間になります。興味のある方は、ぜひ参加してください。

膝裏にボールを入れて、脚のアライメントを整える。股関節への負担を減らすには、脚全体のアライメントと動きを正しく状態に導く必要がある。チェックすべき動作について、ヤムナさんが受講者に的確に説明。

今回のトレーニングには、イタリア、イギリス、ドイツ、フィンランドなどヨーロッパ各国から集まったプラクティショナーが参加。皆、常に新しい情報や指導法をアップデートしている。各国で、高齢者の方が「股関節置換手術」を受けるケースが増えているとのことです。