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25.06.09

<活動的なアナタに役立つメソッド#4> サイクリング好きな人に実践してほしいメソッド。

毎日通勤に自転車を利用する、あるいはサイクリングの魅力にハマってかなりの距離を乗りこなす、本格的に競技としてロードレースに参加する……。サイクリングを楽しむ人は多いかと思います。身体を傷めないために行なってほしいメソッドがあります。ヤムナ資格トレーニングティーチャー鈴木智さんが解説します。
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text_Ken Ishida

――サイクリング好きな人、増えているかと思います。エクササイズとして、ランニングかサイクリングどちらかを選ぶ人も多いのでは。自転車に乗ることはケガのリスクが少ない効率的なエクササイズだと思えるのですが?

鈴木:確かにランニングと比較すると、着地での衝撃がないという理由で身体を傷める危険性は少ないかと思います。しかし、長時間ライディングを行う場合には、意識しておかなければいけないことがあります。それは、姿勢による要因です。前傾姿勢が続くことで腰への負担がかかり、腰痛を起こすことがあります。

――前傾姿勢が続いていても脚は常に動かしているので、悪いイメージはないのですが。腰への負担というのは、具体的にはどんな要素がありますか?

鈴木:股関節の詰まりです。そのことで、複合的に様々なことが起こり得ます。ライディングの正しい姿勢としては、骨盤も前傾させておく必要があります。しかし、股関節が詰まると柔軟性がなくなり骨盤の前傾を保てなくなります。

――骨盤の前傾を保てなくなると、身体にどんな悪影響があるのですか?

鈴木:脚の筋肉について言えば、臀筋が働きづらくなり太ももの前側(大腿四頭筋)を優位に使うようになります。太ももの後ろ側(ハムストリング)や内もも(内転筋)の筋肉もタイミング良く使えなくなることで、安定した力強い踏み込み、ペダリングが出来なくなります。この状態になると、身体はアンバランスになり運動効率が悪く、疲労も早いです。

――それらが重なって、腰痛を引き起こすということですね。

鈴木:背中も丸まってしまい、悪い姿勢になります。腰痛だけではなく、他の部位の故障の原因にもなりかねないです。

――では、お勧めのメソッドを教えてください。

鈴木:故障を起こしにくくして、長時間のライディングが快適になるように、

股関節屈筋群(腸腰筋)のワークをお勧めします。主に大腰筋、腸骨筋へのアプローチになります。腸腰筋が緊張していると、ももを前に上げづらくなり、膝や腰に負担のかかる動作になります。強い踏み込みには、「脚の上げ方」も非常に大切な要素です。紹介するワークは股関節の詰まりを解消し、柔軟性を保つのに効果的です。ぜひ実践してみてください。

股関節屈筋群(腸腰筋)のワーク

⚫︎うつ伏せになり、骨盤前側の出っ張っている骨にボールを当てる。(最初は右側から。セットのメニューが終了後、左側を行う。)体重をかけ静止したまま骨を刺激して20〜30秒ほど待つ。
●身体全体を右側に傾けていき、骨盤の内側にボールを入れて内側の骨に密着させる。
●大きく息を吸ってお腹を膨らませた後、ゆっくり吐きながら身体をボールに沈み込ませる。この呼吸に合わせた動きを5回行う。最後の5回目の時には、右腕と右脚を上下に引き伸ばして身体全体をストレッチして終了。
●一連の動きを左側でも同様に行う。
 
※ボールはパールボールを推奨します。腹部の手術をした方は、術後3ヶ月はこのメソッドを行わないでください。妊娠中の方も行わないでください。